「神田博善」社葬・団体葬・一般家庭葬
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社葬費用と税務処理
 
社葬費用の算出と支払い
     
    葬儀または社葬費用は、あらかじめ葬儀社から見積りをとっておきます。葬儀終了後、葬儀社より請求書がきた段階で、見積り内容を参照したうえ支払うことになります。また同時に、その他の諸経費の精算も行います。
社葬の場合は、関係各方面より依頼されて、供花の費用を当事会社が一括して立て替え払いをするケースと、依頼葬儀社経由で、個々の会社、団体、個人宛に請求書を発行してもらうケースがあります。
その他式場費用や火葬費、飲食代、志などの諸経費についても、葬儀代金の一部となりますので、葬儀社の立替金とするのか、直接支払うのか、あらかじめ相談しておきましょう。
なお領収書は、社葬費用として計上する際、必要となりますので、もれなく揃えておきましょう。
     
     
社葬費としての雑損金算入
     
    税務に関しては、原則的なものについては、社葬費として、雑損金算入が認められます。しかし各法人税担当官の見解や、企業の同族、非同族によって多少異なる事がありますので、事後の税務処理は、会社の経理担当と専門の税理士に任せるのがよいでしょう。ここで弔事に関する法人税の扱いについて、関連のあるものを紹介します。
     
     
福利厚生費
     
    法人の役員または使用人個人について慶弔事が発生した場合、その発生した慶事、弔事の性質、程度に応じて、法人が所要の支出金取り扱いについては以下の述べるところによります。(法人税実務犀慶事と弔事の法人税』より)
     
     
   
A-役員等本人の慶弔に対する金品
     
  役員、または使用人本人の病気、死亡、結婚または災害等の慶弔に対し、法人が弔慰金、香典、見舞金または祝金等として金銭の支出をしたり、物品の供与をしたりする例は通常見られるところですが、この場合その支出金も、その額が社会通念上相当な額であれば福利厚生費として取扱われます。
つまり支出する側および受ける側の双方について課税関係を生じさせません。この場合の福利厚生費の支出としての取扱いについて、法人にあらかじめ定めた支給についての内規があるかどうかは認否の絶対条件にはならないでしょう。なお、支給額の適否の判断については、たとえば同じ死亡または病気等に対するものであっても、法人の業務遂行に起因するものである場合とそうでない場合とにより当然差があるものと考えます。
     
     
B-葬祭費の負担額
   
法人の社長等が死亡した場合において、法人が葬祭を負担して俗にいう社葬を行う例は一般的に見られるところです。この場合その負担額については、死亡に伴う葬祭は、本来私人の行事であるから、当該負担額は個人費用の負担、すなわち給与(賞与または退職金等)の支給に該当するといえますが、これについてはその負担額がいわゆる葬祭料の負担として相当な額である場合は、福利厚生費の支出として取扱われます。つまり給与の支給としての認定は受けません。
この場合の葬祭費の範囲については一
   
@ 葬式もしくは葬送の際またはこれらの前に埋葬、火葬、納骨または遺体遺骨の回送その他に要する費用(火葬と本葬を行うものにあっては両者の費用)
   
A 葬式に際し施与した金品で、被相続人の職業、財産その他の事情に照らして、相当程度と認められるものに要した費用。
   
B 前2号にあげるものの他、葬式の前後に生じた出費で、通常葬式に伴うものと認められるもの。
   
C 死体の捜索または死体もしくは遺骨の運搬に要した費用。
     
    などを含むものとして取扱われるものと考えます。
法人が、死亡した社長等の社葬をする場合は、得意先、仕入先その他事業に関係あるものから、当該法人宛として弔慰金、香典等の名義による金品を受けるのがいわば通常の例といえますが、この場合その受贈金品の額を法人の益金の額に算入しなければならないかどうかについては、当該葬祭のために要する費用の額を法人が負担するのであれば、それに伴って受け入れる金品の額については、法人の益金とすべきものといえます。しかし、その受入れは社長等の死亡に起因するものであり、従って、本来遺族が受入れるものである事から、法人が当該金品を遺族に交付している時は、原則的には法人の益金としないことが認められると考えます。(後略)
     
     
結び
     
    社葬については全く経験のない企業、既に何回か経験している企業、それぞれありましょうが、葬儀は何回経験しても、同じようには通用しないものです。
ここ最近では、生活者の葬儀に関する意識がめまぐるしく変化しております。無宗教・音楽葬・自然葬など、従来の葬儀形態とは違った多様性、個性化を打ち出した儀式のニーズが高まっています。社葬とはいえ、.故人の意志や遺族の意向にそって考えた場合、従来の知識、経験では対応に困ることもでてくるでしょう。
しかしどんな葬儀形式であろうと、故人を偲び、その功績を称え、真心のこもった『癒し』ある儀式にしなければならないことに変わりありません。そして会葬者の方々に感動を与え、遺族が感謝の念をいだいてもらえるようでなければなりません。
本編では、『社葬』の基礎知識として述べて参りましたが、いざというとき適切な素早い対応が求められることだからこそ、日頃よりこの基礎部分はよく熟知し、備えておいて頂きたいものです。どんなに多様性のある葬儀においても、この基礎知識とノウハウは十二分に役立つことでしょう。
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